てんかんに誤解や偏見  専門医不足が課題

[ 2010/09/09 ]

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2010年3月に東北大学病院は、てんかん治療を専門とするてんかん科を大学病院として初めて設立した。「てんかん」は珍しい病気ではないわりには、その治療環境に問題が多い。同大学病院の教授は、各地の公演や、同病院の公式サイトなどで、誤解や偏見の多い、てんかんの実態や専門医不足など医療の課題について指摘している。


てんかんは電気が過剰に流れて脳が”興奮状態”になることで、発作が起こる病気だ。 性別や人種によらず人口の約1%が発症する。日本では100万人以上の患者がいると推測され、決して珍しくない、「ありふれた疾患」だと言える。

発作は脳のどの部分電気が過剰に流れて、どこが興奮状態になるかで、タイプはさまざまだといえる。てんかんという言葉からイメージされる激しい発作はむしろまれで、発作が起きても、長くても数分で終息する。発作は患者により1日の回数はさまざま。発作のタイプによって薬の種類が異なる。また、薬が効かなくても手術で治るケースもある。適切な治療で7、8割の患者は普通と同じような生活が可能。妊娠や出産もほとんどの場合問題ないという。てんかんは、精神障害や心の病ではなく、遺伝はごくわずで、誰でも明日からてんかんになってもおかしくないという。要するに誰でも発症する可能性のある病気である一方で、 医療現場の体制に関しては、少なからず問題点が存在する。

てんかんに対する日本の課題はいくつかある。

まずは、「専門医が少ないこと」だ。専門家ではない医師による治療が日常化していることによって、「神経症と誤診」、「不適切な薬を処方」などの誤診が多く見られる。小児の患者は小児神経科出身の専門医が診療している場合が多いが、大人の患者の場合、さまざまな分野の医師がチームを組んで診療に当たることが不可欠という。てんかんの診断には、常に誤診の可能性がつきまとうからだ。

そして、てんかんが「ありふれた疾患」であることも、治療を難しくしている原因となっている。多くの医師が専門的な診断を経ずに、治療を開始してしまう傾向があり、現在大きな問題となっている。

更に、「ドラッグ・ラグ」も深刻だ。海外の新薬が日本で使えるようになるには10年かかることも少なくない。日本てんかん学会などを通じて厚生労働省に早期認可を要望をしているが、対応は十分ではない。

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